2012年6月アーカイブ

ウチの利用者さんに特攻帰りの方がいます。

海軍の予科練に入隊して、そのあと特攻隊に志願したとおっしゃってました。
ずっと、「死ぬ準備をしていた」が、本土決戦にむけて九州の山奥で壕を掘っている時に終戦を迎えたそうです。

島尾敏雄さんの「出発は遂に訪れず」みたいな感じですね。
15期といってたかな。ちなみに14期は半分の方がお亡くなりになっているそうです。

最近のドラマがつまらないことや、敗戦後の大阪のこと、満州のこと、軍隊のしごきのことなどをお話し頂いています。

「こんなこと話したのは初めてだ」と言われたのはうれしかったです。

もっとお話しさせてもらって、軍歌とか教えてほしいな、と思います。

「出家とその弟子」(倉田百三)を読みました。

大昔のベストセラーです。
出家というのは親鸞のことです。
こんな基本図書も読まずに、ブログに親鸞の言葉を使ってすみません。

親鸞 ~略~ 私は親しい心であなたに対しました。けれどあなたは私を受けいれてくれませんでした。その時私はあなたをお恨み申しました。外に追い出された時私の心は怒りました。もし奥様のとりなしの言葉が無いならば、あなたをのろっ たかもしれません。私は奥様に決して呪いませんと申しました。けれど夜がふけて寒さの身にしむにつれて、私の心はあなたがたを恨み始めました。私は決して 仏様のような美しい心で念仏していたのでありません。私はだいち肉体的苦痛に圧倒されそうでした。それからあなたがたを呪う心と戦わねばなりませんでした。私の心は罪と苦しみとにとらわれていたのです。
(「出家とその弟子」 倉田百三)

いわゆる「十悪五逆」から脱することによって救われようとするのではなく、自分の悪逆さを認識するところから救済を求めるというのは、僕にはしっくりきます。

(「悪」の定義は難しいけれども)人間は生きること自体に「悪」を内包していますものね。
※同意できない方はすみません。でも、肉食ってるだろうよ。あと、現在の豊かさは他人の犠牲の上に成り立ってると、ちょっと考えればわかるだろうよ。お前さんが生きていること自体が大変なコストなんだよ。グリーンピースか何かのHP見てみなよ。

なんちゃって。


映画「カサブランカ」を見ました。

いろいろ突っ込みどころはあるのでしょうが、僕は面白く見れました。
脚本がしっかりしています。

淀川長治さんがイングリッシュ・バーグマンを認めないのがよくわかりません。
整いすぎてるからかな?陰影がない、ということかな?ホモ?

この映画がプロパガンダ映画だということで批判があるそうですが、「だからどうした?」と思います。すべての表現活動は多かれ少なかれプロパガンダだろうよ。



映画「戦艦ポチョムキン」を見ました。
監督はエイゼンシュテインです。

グリフィスの「国民の創生」と並ぶ作品だということで見ました。
モンタージュ手法(関連のない映像をくっつけて意味をもたせる)を確立したそうです。

写真は「アンタッチャブル」の階段から乳母車が転がるシーンの元ネタのシーンです。

モノクロだからか、こわい。
二度は見ないだろうなぁ。

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